【拾い出しソフト】図面から拾い出しを行う際のポイント
拾い出しソフトを利用する場合にもポイントとなるのが、積算基準および歩掛です。積算基準とは積算を行う際の基準を示したルールのことで、歩掛は人件費や工事日数などの情報を電子化したものを指します。
積算基準と歩掛とは?図面から拾い出しをする際に注意したい点
適切な積算を行うために欠かせない知識の一つとして、積算基準と歩掛があります。それぞれの意味についてしっかり理解しておいてください。
まず積算基準は、工事における金額の算出方法や工事ごとの項目の定義などを示しているルールを指したものです。公共工事の金額を図面から算出する際に使われていますが、民間工事においてもそれぞれの積算基準を設定している場合があります。
前提としてこの積算基準には法的なルールはありません。つまり、積算基準に従って積算を行うかどうかは工事業者の判断によって異なります。
しかし、なぜ積算基準が設けられているのかというと、積算の水増しなどを防ぐことにあります。もちろん、見積書には工事業者の利益を含まなくてはいけません。
しかし、工事業者が利益を得ることだけを優先して、妥当な範囲を超える積算を行ってしまっては公正な取引ができなくなってしまう可能性があるのです。
積算基準を無視することで、積算結果に正当性がなくなってしまいます。もちろん、相場価格より高額な見積書を提出されたら、その業者に工事を依頼しようとは思わないでしょう。積算基準を考慮して積算を行うことは、顧客の確保といった観点でも非常に重要です。
次に歩掛についてです。歩掛とは、工事における各種作業にどれだけの時間や日数がかかるのか、必要な作業員の人数はどれくらいなのかなどを電子化してまとめたものです。工事業界では作業を行う条件によって、必要な材料や工法などを個別に検討しています。それらを考慮したうえで施工計画を立てる必要があり、そのために必要になるのが歩掛です。
そして、正確な積算を行うためには人件費も重要です。歩掛を考えていないと、積算を行った際にその根拠の説明ができなくなってしまいます。逆に歩掛を考慮していれば、顧客から積算結果についての質問があった際に、その根拠をはっきりと説明できるため信頼が高まるのです。
拾い出しをする際には、積算基準と歩掛を考慮しなくてはいけません。積算基準についてはルールが設けられているため、考慮するのはそれほど難しくないでしょう。歩掛に関しては作業員の年齢や保有している資格なども考慮して考えることが大切です。
拾い出しで人件費を考える際は、作業員全体の歩掛を考えるのではなく、作業員ごとの歩掛を考えるように気を付けてください。当然ですが、工事を何年も行ってきたベテランと入ったばかりの新人では作業にかかる時間が変わってきます。作業員ごとの歩掛がはっきりとしていれば、工事内容に応じて適切な人員の配置ができます。工事の効率化や収益の拡大も目指せるため、適切な歩掛を考慮して拾い出しを行うことが大切です。
拾い出しはスキルのいる作業です。どのような点に気を付ければいいかを理解して、作業を進めていくようにしてください。
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積算基準とは、工事を行う際にどのように金額を算出するか、工事ごとの項目の定義などを定めた基準を指したものです。なぜこのような基準があるかというと、公正な取引をするためです。
積算基準を無視して積算を行うと、工事業者の利益だけを優先した見積書の作成が可能になってしまいます。もちろん、利益を求めることは大切ですが、法外な材料費を請求してはいけません。
妥当な積算を行うために、積算基準があるのです。法的に積算基準を守らなくてはいけないわけではありませんが、顧客からの信頼を得るためにもできれば守るのが望ましいです。
歩掛とは、人件費や工事日数などを電子化したものです。積算をする際には当然人件費も考慮しなくてはいけません。その際に歩掛を考慮していないと、なぜこのような積算結果になったのかを説明できないのです。積算結果に説得力を持たせるために必要といえます。
拾い出しを行う際には様々なミスが起こります。それを防ぐためには、拾い出しソフトの導入や積算代行の依頼がおすすめです。積算代行のご相談なら、ぜひEmpowerUsへお問い合わせください。EmpowerUsでは、建設会社の見積作成業務を効率化するサービスを提供しています。拾い出しや積算の業務効率化を検討中なら、ぜひお気軽にご相談ください。